懐かしくて色褪せないもの

世界が平和であればいいね

真っ逆さまな高さから、絡まったまま新たな朝が。

人生は総和だと思う。

自分の人間味っていうもののちょっぴりちょっぴりの堆積だと思う。

価値観を刷新する夜を幾度も越すこと。

外側よりも内側が大切で。ああ字義にすると遥かに幼稚だけれど……。

内面的な成長、其れを止めてしまった人々。

此の世界は多次元だから絡げる必要なんてないのに。

今もストーブに火を灯しながら、パソコンの画面を開いている。

のんびりと忙しい。

私たちの表裏がひっくり返って常識が覆る瞬間。

年を経る毎に難しくなっているね。

内部のupdateを続けること。

分かりやすいこと、単純なものに感動できる人ってすごいと思うのだ。

けれど無理をしてはいけない。

生きていることが一番大変だから。

平和な日々を愛する。

平凡で怠惰な風景が一番好きさ。

美しくなくていい。

素晴らしくなくていい。

ただ一生懸命であればいい。

薬缶の水が沸騰するまで嫋やかに眺める時間は清々しい。

実は無意義な空漠こそが尤も滋味溢れる宝殿なのではないかしらん。

と正当化に走る温風。

梶井基次郎の文学が主に散策から成り立っていると聴いた時は

妙に納得して、あれは単なる日常に過ぎないのだね。

浮足立つ感情を抑えて冷徹に平穏を掘削すること。

自身の毎日。

其処には嘘や見栄が入り混じっている。

在りの儘にドンと提示できればどれほど楽だろうか。

又自由で。

それでいい。

それでいい。

全て間違っていたとしてそれでいい。

自己嫌悪に走る人は自分を愛していて、

自己肯定を定立させる人は自己に挑んでいる。

適当でいいね。

適当で。

あらら。

お湯が沸いたからインスタントコーヒーを淹れるね。

それであと30分くらいは夜更かしをしよう。

観たい映画が山ほどある。

読みたい本が山ほどある。

でも全部読めなくてもいいのさ。

何もできなくても私は笑えるから。

微笑みには微笑みを。