懐かしくて色褪せないもの

世界が平和であればいいね

最近の通過点

大切なこと幾つか。

 

 何万回も繰り返して分からなくて、其れでも分からなくて繰り返して付き合っていくそんな関係がいろんなものと結ばれていいと思うのだ。

 

 信じてしまうこと。自分が愛されて、愛してしまっていることを思い切って認めるのだ!私がこの社会の一部で様々な人の助けになっていると勝手に決めつけてしまおう。ウフフ。

 

 感動すること。そして感動を自己が表現すること。此れはジャン・ジョネの『泥棒日記』より。

 

 本当に一つのものを信じていいと思うのだけどな。そして其れが世界を変えているのだということも。

「安部公房」はまず名前の読みが分からないのだ

 

 安部公房は小説としては、結構奇想天外な作品が多いので、読みやすいし今の人にも大分受けがいい良いように感じる。私も昔文庫本か何かで「人間そっくり」や「奴隷狩り」などを読んだことがある。物語の展開が早いので、スラっと短時間で読むことのできる作りになっていたと思う。あまり肩を凝らずに読むことができるよね。

 

 ただ当時読んだ時にはあまり印象に残らなかった。私には面白さがいまいち分からなくて……。確かに発想の奇抜さは面白いのだけれど、それ以上の魅力がどうも分からなかった。

 

 最近、安部公房さんの脚本の「幽霊はここにいる」の演劇を観た。此れは面白くて。台詞や登場人物の動きが実に活き活きしていた。安部公房さんの小説は演劇を意識して書かれているから、其れが文面に写し代えられた時に、矢張何割かの奥行は失われてしまうのだと思う。又安部公房さんの小説には台詞も多いよね。其れが読みやすさの秘訣にもなっているのだけれど。ただこの小説は掛け合いになっているので、実際に演劇で人がやり取りしてなんぼなんだね。だから安部公房さんの演劇と小説の落差には納得した。なるほどなと思って。

 

 演劇論も数多く書かれているので、恐らく小説よりの演劇に力を注いだ人なんですよね。という一人合点をしたのでした。安部公房さんの面白さの再発見をしました。

ラース・フォン・トリアー監督

 

ラース・フォン・トリアー監督には鬱三部作と言われる三部作があって。

其れは 

メランコリア」「アンチクリスト」「ニンフォマニアック」なのです。

 

ラース・フォン・トリアー監督の作品で今までに私が観たのは「ダンサーインザダーク」と「イディオっツ」です。二つともふんわりと人間の温かさ・誠実さを描いた作品で、また同時に最後は現実的に、happyendとは必ずしもいかないのです。だから何となく此の監督が描きたいものは、社会の中での人間の役割・幸福・福祉といったものなのかなと考えていました。「イディオッツ」のストーリーは障がい者施設の話であって、さらに健常者が障がい者のふりをするというかなり穿った内容になっています。社会的生物である人間の生き方と其れに伴う挫折や孤独、ジレンマを映したかったのだと思います。私が観た此の2作品は似ていて、主人公は二つとも一途で誠実な女性になっています。

 

今日はずっと気になっていた「メランコリア」を観ました。絵が綺麗すぎるように感じました。まだ最近の作品なのでデジタル技術の発達という理由もあるかもしれませんが、ドグマ95を発足した監督にとっては非現実的な表現は嫌うと思っていたので意外でした。人間の精神面、地球が終末に向かう数時間で淡々と暮れて行く日常を描いた作品ですが、私が昔観たことのある他の作品とはちょっと毛色が違う感じだったので驚きました。個人的趣味で申し訳ないですが、鮮明な写真というよりも色褪せた写真の方が美学を感じるのです。物語も詳解されるよりも寧ろ足りないくらいの方が心地よいのです。

 

夜中に裸で川辺に寝転がるシーンと、結婚式場の空き部屋に積まれた椅子の上にドレスの儘座るシーンは、既視感があって日常の切り取り方が上手いなと思いました。

 

話が壮大すぎるので、勝手に日常的な作品を期待していた私にとっては、少し感情移入しづらかったかもしれません。 三部作の残りの二作も見たいなと思っています。

『インディ・ジョーンズ』シリーズ

 

 

インディ・ジョーンズは今のところ四部作で公開されています。

 

1.失われたアーク

2.魔宮の伝説

3.最後の聖戦

4.クリスタルスカルの王国

 

恐ろしいことに、私は一番最初に『クリスタルスカルの王国』を観たんですね。

まあ此れがつまらない。アクションシーンはテンコ盛りなんですけど、如何にもとってつけたようで、アクションの裏のストーリーの骨組みがグラグラグラグラしていました。アイデアがだんだん枯渇してきたのかな?

 

インディ・ジョーンズと言えばトロッコが代名詞で、其れが観たいがために全部見たんですが、確かにトロッコの追いつ追われつのシーンは手に汗を握ります。『魔宮の伝説』の炭鉱から逃げ出すシーンですね。

 

総じてとても面白いシリーズ映画だと思います。ただ『最後の聖戦』と『クリスタルスカルの王国』では、最初の2作に見えた魅力が大分減ぜられます。緊迫するシーンが減って、楽観的観測とギャグ的解決法が増えます。ドキドキ・ハラハラの映画に於いては、ピンチを脱出する方法がギャグだと肩透かしを喰ったように感じるんですが……。

 

ロッコシーンの疾走感は爽快。

刑事ドラマはcolumboが好き

 

columboと古畑任三郎は、最初に犯人が分かっていますよね。反対に一般的な刑事ドラマ、例えばシャーロックホームズとかポアロは犯人を探し出すまでの謎解きを楽しむ訳です。

columboと古畑任三郎は、被疑者を捕まえるまでの犯人との腹の探り合いが楽しいのです。だから探偵役はオチャラケタ?キャラクターをしています。若しも冷静で沈着で完璧な探偵が探偵役だったら、此の被疑者とのやり取りがもっと殺伐としてしまうでしょう。つまりコミカルな探偵ものなんだね。パズルのピースを一つ一つ嵌めて行くタイプではなくて。

 

私はcolumboや古畑任三郎は刑事ドラマであると共に人間ドラマでもあると思うので、見終わった後に優しい気持ちになれます。

 

あと刑事ドラマのトリックが枯渇化してきているような心配が。要は現代はデジタル化社会だから、全て記録されていて、例えば変装して騙したんだって言っても、顔認証システムがあるからおかしいじゃないかって言われかねない。辻褄を合わすためにはデータを書き換えたとかハッキングしたとかそういう言い訳を使わざるを得ないかもしれない。でも其れだと窮屈だよね。

人間の意識の虚を突いたトリックが一番の醍醐味なのさ。だから多少のことは目をつぶって、例えば現在のミステリードラマでも古典的なトリックをどんどん創り出していけばよいと思う。

 

古畑任三郎が好きな人は、絶対columboも観るべきだよね。

『BSマンガ夜話』

テレビ番組『bs漫画夜話』がとても面白い。もうかなり昔の番組だけれど、subculutureを専門的に解釈しようという姿勢は好感が持てる。

或る時、読書の話を仲間内でしていて、文学の話とかだったら幾らでも話題があったけれど、漫画の話になると私はからっきしであったことがある。其れは、漫画を軽んじていたことと、先入観・抵抗感によってなのである。今でもあまり漫画を読む機会はないけれど、漫画に対する価値観は変わった。漫画も一つの研究されるべき学問であると思うのだ。其れはやっぱり『bs漫画夜話』の漫画に対する新しいアプローチのおかげである。

いしかわじゅんさんが、「画力は書いているうちに上達していくから、まず描きたいもの・主題を探すことが大事だ。」と話していて印象に残っている。